東和マッサージ 中野 の日記
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「糖尿病予備軍」にならないための基本三原則
2015.11.25
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生活習慣病の中でも、糖尿病は目立って恐ろしいようには見えないものの、発症するまで気づきにくいことや、合併症を起こすリスクがあるため、多くの人々がその予防と治療に励んでいる。「自分は関係ない」と思うあなたも、ひそかに糖尿病が進行している可能性がある。そこで、「糖尿病予備軍」のチェック方法や、糖尿病の大元の原因といわれる「食べ過ぎ」防止ポイントを見ていこう。
■あなたも“糖尿病予備軍”かも?
糖尿病とは、血糖値が高くなる病気で、通常の上限140よりも高い状態「高血糖」が続く病気だ。高血糖はよほど高い数値でない限り、命の危険にまでは及ばないといわれているが、失明することもある糖尿病網膜症や、しびれが続く糖尿病神経障害、透析を週に約3回も受けなくては生存できない糖尿病腎症などの合併症は恐ろしいものである。厚生労働省の「平成25年国民健康・栄養調査」の結果によれば、糖尿病が強く疑われる人たちは男性16.2%、女性9.2%であり、50代以降に増えることが分かった。
空腹時血糖値やブドウ糖負荷試験による値が、正常より高く、糖尿病と診断するにはまだ低い場合、「糖尿病予備軍」と呼ばれる。なぜ予備軍が取り上げられるのかといえば、糖尿病にかかっても、初期には症状がほとんどないからだ。進行してはじめて、のどが渇く、疲れやすい、多尿、食欲増進などの状態が現れてくるという。そしてこれがさらに進行すると、先に紹介した合併症が起きてくる。よって、深刻な糖尿病を避けるためには、症状がなくとも、「血糖値が正常より少し高い」、という段階ですぐに改善すべきなのだ。
■糖尿病の原因とは?
あなたは今年受けた健診結果を見て、ちょっと血糖値が気になり、「予備軍」に心当たりがありはしないだろうか? また、親族に糖尿病の人がいたり、食べてもすぐお腹がすいてしまったり、よく食べているわりには体重が減ってきたり、疲れやすかったり、のどが渇きやすかったりする人は要注意だ。これらはすべて糖尿病予備軍の兆候だといわれる。
糖尿病の特徴である高血糖はなぜ起きるのかといえば、長年繰り返してきた食べ過ぎや飲み過ぎだといわれる。血糖値が高くなりやすい身体は、血糖が細胞に入り込んでエネルギー化される過程において重要な「インスリン」が働きにくくなる。特に内蔵脂肪型の肥満患者に多く見られるという。
よって、予防法としては、肥満を避けるために食生活と運動習慣に気を配ることポイントになる。
■食べ過ぎ防止のポイント
そこで、糖尿病や肥満へと促される、大元のNG行動としての「食べ過ぎ」を、どう防止すればいいのかを見ていこう。年末年始に増えるパーティーや宴会などでも注意して実践したい。
●食物繊維を活用する
食物繊維は、腸の調子を良くし、便秘解消に効果的に働くというイメージがあるが、食べ過ぎ防止にも有効だ。食物繊維とは、食物に含まれる「難消化性成分」の総称で、いわゆる人間の消化酵素による消化活動において、消化されない成分のことである。
食物繊維は、噛み応えがあるため、満足感も高くなり、よく噛む効果で脳内ヒスタミンが分泌され、食欲が抑制されやすくもなる。また、胃や腸の中で数倍~数十倍に膨らむものもあり、胃腸が刺激されて自然な満腹感を得やすくなるのだ。
代表的な食物繊維の多い食材としては、ライ麦パン、オートミール、切り干し大根、ごぼう、モロヘイヤ、きくらげ、干ししいたけ、干し柿、干しいちじく、干しプルーン、アボカド、豆類、栗などがある。ぜひ積極的に選ぼう。
●よく噛んでゆっくり食べる
食物繊維のところでも紹介したが、よく噛んでゆっくり食べることは、結果的に、食欲が抑制され、早くに満腹感を感じやすくなる。よって、理想的な腹八分目で満足できるようになるのだ。普段の食事で簡単に歯ごたえを出すには、白米に玄米を混ぜるのがおすすめ。玄米は食後血糖値の上昇がゆるやかなこともあり、糖尿病・肥満予防に最適だ。また、家族や仲間、同僚などと共におしゃべりしながら食べるというのもゆっくり食べる一つの方法だ。
●和食を選ぶ
和食は、何気ない中でも食べ過ぎ防止の工夫がふんだんに施されている。例えば、味噌汁などの汁物は、腹を満たしてくれやすい。また、和食はごはんやおかず、汁物などを交互にちょこちょこ食べるのが通例だ。一つの物をひたすら食べるよりも、交互に少しずつ食べたほうがそれぞれを少ない量に留めることができるといわれている。もちろん、洋食と比べて脂肪分が少なく、栄養バランスに優れているのもおすすめの理由だ。